毒親と一人っ子「見えない共依存」

一人っ子女性のアイコン 親との関係

親子だけど友達のように仲が良い!・・・けれどたまに息苦しい

一人っ子だから親との関係がずっと続くと思うと少し辛い

普段は仲良し親子だけれど、ぐっと近い存在が息苦しい時もあるんだと感じている人はいませんか?       

この記事では毒親と一人っ子「共依存」関係についてご紹介します。

最後まで読むと、親子の共依存関係とその息苦しさが解決します。

レッテルを貼られやすい一人っ子

昭和の時代「一人っ子」とはとても親にかわいがられて大事に育ててもらえているという良い印象がありました。

社会的にも今は、核家族が増えてきているので「親ガチャ」や「毒親」などという言葉も台頭してきて、親と子供の問題も浮き彫りになってきた印象があります。

一人っ子は、人生の初期にコミュニケーションをとる相手が両親や祖父母になるため、子供の頃は言葉をよく知っていたり、自分のやりたいことを素直にはっきりと言えたり、「大人っぽい」という印象がありますが、一方大人になると伝え方が素直すぎて「子供っぽい」という印象を与えてしまうようです。

しかし、これらはあくまで傾向であり環境や本人の努力の仕方や生き方によって大きく変わってきます。

  • 一人っ子はのんびりしすぎている
  • 一人っ子はわがままだ
  • マイペースで、集団行動に向いていない

以上の社会的「レッテル」に苦しむ人も少なくありません。

また両親の介護を一人で背負わなければならないなどと現実的なプレッシャーが大きいのも一人っ子の特徴です。

毒親と一人っ子の関係

親の愛情もプレッシャーも一身にうけることになる一人っ子は、幼ければ幼いほど自分の親が「毒親」だとは思っていませんし、知りません。

一人っ子の場合は親の影響が一人に集中してしまうため、親に絶対服従をさせられてしまったり、不満のはけ口にされてしまうことが多いようです。人によってはこの毒親からの影響をそのまま他者に向けてしまうことがあります。

なかなか「毒」とは気づくことができない親の元で育った一人っ子の場合、抱える問題点を解説していきます。

毒親が生き方を押し付ける

一人っ子を育てる親は、「たった一人の子供を立派に育てなければ」というプレッシャーなどからストレスにさらされ、そのストレスが子供に向かってしまうことがあります。

進学先・職業・パートナーの選び方・孫の育て方まで口出しする行動がみられます。

そういった親のもとで育った子どもは、社会人になってもそういった「決定」の行動を先回りや否定されることで、無気力を感じたり、生きづらさを感じたりといったことに発展してしまうこともあります。

依存と執着(親子)

兄弟などの相談相手がいない一人っ子は、大人になるまでの数十年間、判断の基準が親だけとなることが少なくありません。

「毒親」の場合本人の根本に関わる判断の押し付けをして、それに逆らえばヒステリーなどの行動をとるため、子供は徐々に「判断は親に任せてしまったほうが楽」と感じるようになります。

親も「いうことを聞く育てやすい子供」がいることで、自分の存在意義となり両者はずぶずぶの依存状態にはまっていきます。周囲からは仲の良い親子とみられることも多く、問題も表面化しづらいのも特徴です。

我慢してしまう

毒親育ちの子供は大人になると我慢してしまうという特徴を持ちます。

毒親育ちの子供は親の意見が絶対で間違いないと思い育ちます。

成人しても自分の意見を通そうと強く主張したり、コントロールする人がいると、自分の意見を伝えたり反論することができずに我慢してしまうという特徴があります。

感情表現が苦手

毒親育ちの子供は小さい頃から感情表現をし始めた頃から抑えつけられて育つので、表現することが苦手になります。

毒親との経験から人を怒らせたりするようなことはせず、強い人間に対して萎縮してしまい、威圧されてしまうという特徴があります。また人の顔色をうかがうようになってしまうというのも特徴です。

なぜなら感情を表すことで嫌われるのではないか?と常に不安に思ってしまうためです。

親がいないと何もできない

毒親から指示を受けて育ってきた場合には、気づかないうちに「指示がないと動けない」状態で大人になります。

毒親の指示通りでないと叱られたり、理不尽に怒られてしまったりするため、言う通りにしていれば怒られない、と自然に意思を示さないパターンに組み込まれてしまったためです。

自己否定

毒親育ちの子供は「あなたは〜だからダメな人間だ」と毒親から言われて育ってきています。そのため自分がだめだから親がひどいことを言ったり、行動したりするんだと、すべて自分が原因だと思い込んでしまったり、自己肯定感が持てずに自信がない、自己否定から入ってしまうという特徴があります。

自己否定することによって毒親からの仕打ちを肯定し、納得しようとしているという心理が働いてしまうのです。

この自己否定が強くなることは、うつ、不登校、ひきこもりの原因ともされています。

自分に自信がない

毒親から小さいうちから頭ごなしに否定され続けてきたので、周りから褒められてもなかなか相手の言ったことを信じられなくなっているのも特徴です。

自分を肯定していないため自信が持てず、打たれ弱い・顔色をうかがう・人の意見に振り回されるなどの傾向が見受けられます。

そもそも毒親が自分を叱ったり、怒ったりするのは自分が悪いからだと思い込むのが毒親育ちの傾向です。

毒親から一人っ子への共依存の影響

毒親と一人っ子が陥りやすいのが「共依存」という関係です。

「共依存」とはお互いが依存しあう状態で、自分と相手が過剰に依存しあうことで、お互いが存在価値を見出しあっている状態をいいます。

兄弟などの相談相手がいない一人っ子は、大人になるまでの十数年間、判断基準が親だけになることもすくなくないため問題に気づくのが遅くなる場合もあります。

では、共依存にはどんなものがあるのでしょうか?次に見てみましょう。

  • 抑圧的
  • 面倒をみたがる
  • 嫌われることへの恐怖
  • 他の人からの評価が気になる
  • 怒りのセンサーが働かない
  • 愛情と共依存を勘違いしている
  • 相手をコントロールしようとする
  • 自分は価値のない人間だと思い込む
  • 社会的にも精神的にも自立できていない
  • 相手から依存されることで自分の価値を見出す
  • 自己犠牲してでも他の人に認められようとする
  • 共依存や精神的暴力に発展してしまうことがある
  • 相手の問題や落ち度も自分の問題、落ち度として捉えてしまう
  • 自己否定感が強いために他の人に認められることで満足を得る
  • 相手との人間関係に囚われ視野が狭くなっている(病的な人間関係になっていることもある)

毒親と一人っ子など「機能不全家族」で共依存になっている場合、自己否定が強いために献身的にサポートすることで認められたいという気持ちを満たし、自己肯定をしようとしているのが機能不全家族の共依存状態です。

毒親との共依存関係克服法

機能不全家族の共依存は共依存という自覚はなくてもなんだか自分の家はおかしい、この状態から抜け出したい、でも共依存となっているためにその状況から抜け出せない、そんな様子が垣間見えます。

自分の親が「毒親」傾向にあることが分かったら、これからはどうすればいいのか克服方法を紹介します。

共依存だと自覚する

まず自分たちの関係が共依存であるということを自覚します。それぞれの自覚が必要なのですが、これが一番難しいのです。

自分は正しい、これが愛情だと信じて行動してきているので、まず「第3者的目線」を持つ事が必要になってきます。友人に話してみる、第3者から話を聞くなどをして自分の家族が機能不全家族であることを感じ取り、共依存だと気づけるようにする必要などがあります。

なんとなくの息苦しさを共依存からくるものだと認知し、苦しかったら少しずつその場で言うようにする練習が必要です。

私も初めはなかなかできませんでしたが、まずは紙に書き出す、誰もいない部屋で大声で吐き出す、独り言でもいうようにする、など段階を踏んで徐々に直接本人に言えるように取り組むようにしていきましょう。

精神的自立と問題の仕分け

精神的に自立をすることが共依存からの抜け出すためには最も必要です。

そのために今悩み、取り組もうとしている問題は、誰の問題なのか?ということを考えてみてください。

子供がいう事をきかなくてやきもきするということは親の問題であって、子供の問題ではありません。そしてそもそも人を変えることはできないのです。

それを踏まえて、自分の人生の主役はあなたであり毒親ではないことを自覚し、舵を取るのは自分であると認識して、自分の問題は自分の選択や意思によって解決するようにしましょう。

相手を解放・離れる

共依存というお互いが依存しあっている状態が長ければ長いほど、そこから離れることは難しいかもしれません。

しかしどちらかがおかしいと感じたのなら、まずは共依存を認識し、お互いがお互いの問題において自分の意思を尊重して行動するように取り組んでみてください。それが自立するということだとお互いが認め合ってください。

それもなかなかできない場合は、毒親と距離をおいたり、精神的自立を図るために自分自身の自己肯定感を高める努力のほうに尽力してみてください。

怒りの感情を出す

共依存になると自分の中の怒りを感情も見て見ぬふりをしてしまいます。

なんとなく納得いかない、なんか違う、自分ばかりがなんでこんなに悪いのだろう?という気持ちがあると思います。そして、相手に悪い、言いたい事があるけどいえない、結局自分の感情に蓋をしてしまう、そして積りに積もって胸が苦しいほどつらくなってしまうという悪循環を何度も経験してきていると思います。

苦しいということは、それだけ自分に無理をしているということです。

自分を表現するということは、決して悪いことではありません。苦しさを取り去る生き方をこれからは選んでいきましょう。

自己肯定感を高める

共依存の場合には自己否定が強く自分には価値がないと思っている人がほとんどです。

相手に従う、世話をするなどして自分の存在価値を肯定しようとしているので、共依存しなくても自己肯定できるようにすることが共依存をやめるには必要です。

親に抱きしめられ愛情を感じ、無条件に受け入れられていたという安心感が自分は自分のまま、ありのままでいいんだという自己肯定感です。

しかし機能不全家族における出来事や何らかのきっかけで低くなってしまっているため、今から自分で自己肯定感を高めて行く必要があります。

完璧な人間などいないという前提で、できないことはできないと認め、小さな目標を定め達成できる成功体験を増やして、自己肯定感を上げていく作業をしてみてください。

認知の修正

機能不全家族の場合には一般家庭とは違う認知がおそらくたくさんあることでしょう。

家庭内では母親以外一切の発言権がない、父親の存在が無い、もしくは父親の発言が絶対でいつも家庭内に緊張感がただよい、気軽に会話もできないなど色々あるでしょう。

共依存をやめるためにも少しずつ認知の修正をする。一人でするのがむずかしいのであれば、時には誰かに話をするだけで自分の認知が人とはかなり違っているということもわかります。

共依存の果ては、どちらかの存在の消滅がないと終わらない点が怖いところで、昨今事件にもなり親子間の行き過ぎた「共依存関係」が明るみになってきています。共依存関係の渦中にいるときは居心地の良さと悪さの両面を持ち、抜け出しにくいです。しかし1度居心地の悪さや苦しさ悲しさを感じたのなら、1度立ち止まって親子の仲でも考え直しを試みてください。

 

【まとめ】「毒親」という言葉からの解放

機能不全家族の共依存をやめたいと思っている方は多いと思います。

家族だけでなく、恋人、友人、社会の中でも「共依存」関係になってしまい苦しんでいるかもしれません。

自分が苦しさを覚えたのなら、まずは自覚して共依存を克服するための行動に少しずつ取り組んでみてください。

目に見えてすぐには変わらないかもしれませんが、少しずつ自分の思い通りの関係に変わっていきます。

巻き込まれない人生を歩むことができるので、1歩踏み出してみてください。もし不安でしたら、ご連絡ください。

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